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掲示義務診療報酬改定
2026年4月1日 · MASA

明細書発行体制等加算の掲示内容と注意点【例文付き】

明細書発行体制等加算の掲示内容と注意点【例文付き】
# 明細書発行# 施設基準# 掲示義務# 院内掲示# 診療報酬

目次

  1. 明細書発行体制等加算とは
  2. 算定するための施設基準
  3. 掲示が必要な具体的な内容
  4. 掲示の書き方・例文
  5. ウェブサイトへの掲載義務
  6. よくある不備と注意点
  7. 令和8年改定での注意点
  8. 歯科・薬局の場合
  9. まとめ

明細書発行体制等加算とは

明細書発行体制等加算は、診療報酬の明細書(診療内容の詳細が記載された書類)を患者に無料で発行する体制を整えている診療所(クリニック)が算定できる加算です。再診料に1点が加算されます。

病院ではなく診療所が対象である点がポイントです。病院には別途、明細書の発行義務が課されているため、この加算の対象にはなりません。

この加算を算定するためには、施設基準を満たし、その旨を院内に掲示することが求められています。

算定するための施設基準

明細書発行体制等加算を算定するには、以下の3つの施設基準をすべて満たす必要があります。

No.施設基準内容
1診療所であること病院は対象外
2電子請求を行っていることレセプトのオンライン請求またはCD-ROM等の電子媒体による請求
3明細書を無料で発行していること算定した診療報酬の区分・項目名・点数を記載した明細書を患者に無料で交付し、その旨を院内に掲示していること

3番目の要件にある通り、院内掲示は施設基準の一部です。掲示がなければ施設基準を満たしていないことになり、加算の算定ができません。

掲示が必要な具体的な内容

院内掲示には、以下の2点を明記する必要があります。

  1. 明細書を無料で発行していること
  2. 明細書の発行を希望しない場合は、その旨を申し出ていただくこと

この2点がセットで掲示されている必要があります。「無料で発行している」だけでは不十分で、希望しない患者への配慮(申し出による不発行)も掲示に含める必要があります。

掲示場所

  • 外来の受付窓口付近など、患者の目に付きやすい場所
  • 待合室の掲示板でも可

掲示の書き方・例文

以下は、実際のクリニックで使われている掲示文の一般的な例です。

明細書の発行について

当院では、医療の透明化や患者様への情報提供を積極的に推進していく観点から、領収証の発行の際に、個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書を無料で発行しております。

明細書の発行を希望されない方は、受付にてその旨をお申し出ください。

この例文のように、以下の要素が含まれていれば問題ありません。

  • 無料で発行している旨の記載
  • 希望しない場合は申し出る旨の記載
  • 患者にとってわかりやすい文言

院内掲示の例文は、株式会社シンリョウの掲示例でも公開されています。

ウェブサイトへの掲載義務

令和6年度の診療報酬改定により、院内掲示事項は原則としてウェブサイトにも掲載することが義務化されました。

明細書発行体制等加算に関する掲示も、この対象に含まれます。院内に掲示しているだけでは不十分で、同じ内容をホームページにも掲載する必要があります。

掲載方法

  • ホームページに専用のページを設けて掲載する
  • 既存の「診療案内」ページに追記する
  • PDFファイルを掲載する

いずれの方法でも、患者がアクセスして内容を確認できる状態であれば問題ありません。

ウェブサイト掲載の詳細は保団連の解説記事を参考にしてください。

よくある不備と注意点

適時調査や個別指導で指摘されやすい不備をまとめます。

1. 掲示がそもそもない

加算を算定しているにもかかわらず、院内に掲示がないケースです。施設基準の要件を満たしていないため、加算の返還を求められる可能性があります。

2. 「希望しない場合の申し出」の記載がない

「明細書を無料で発行しています」とだけ掲示し、希望しない場合の対応が書かれていないケースです。両方の記載が必要です。

3. ウェブサイトに掲載されていない

院内には掲示があるが、ウェブサイトに掲載されていないケースです。令和6年度以降は指摘の対象となります。

4. 掲示内容が古い

改定によって要件が変更された場合に、古い文言のまま掲示しているケースです。改定時には掲示内容の見直しを行いましょう。

5. 掲示場所がわかりにくい

患者の目に付かない場所に掲示されているケースです。受付窓口や待合室など、患者が自然に目にする場所に掲示してください。

令和8年改定での注意点

令和8年(2026年)6月の診療報酬改定で、「医療DX推進体制整備加算」と「医療情報取得加算」が廃止され、新たに「電子的診療情報連携体制整備加算」が新設されました。

この電子的診療情報連携体制整備加算と明細書発行体制等加算は併算定できません。電子的診療情報連携体制整備加算の点数は初診時4〜15点、再診時2点であり、明細書発行体制等加算(1点)よりも高いため、多くの診療所では電子的診療情報連携体制整備加算を算定する方が有利です。

ただし、電子的診療情報連携体制整備加算の施設基準を満たさない診療所では、引き続き明細書発行体制等加算を算定することになります。いずれの場合も、明細書の発行に関する掲示義務自体は変わりません。

歯科・薬局の場合

明細書発行体制等加算は医科の診療所が対象ですが、歯科や薬局にも明細書の発行に関する掲示義務があります。

種別加算名掲示の要否
医科診療所明細書発行体制等加算必要
歯科診療所明細書発行体制等加算(歯科)必要
薬局—明細書発行に関する掲示は必要
病院—発行義務あり(加算ではなく義務)

歯科診療所でも同様の掲示が求められますので、医科と同じ要領で対応してください。

まとめ

明細書発行体制等加算の掲示は、施設基準の一部であり、掲示がなければ加算を算定できません。以下のポイントを確認しておきましょう。

  • 「無料で発行している」と「希望しない場合は申し出る」の2点を明記する
  • 掲示は患者の目に付きやすい場所に設置する
  • ウェブサイトにも同じ内容を掲載する
  • 改定時には掲示内容を見直す

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HIRO

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医療系専門ライター

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診療報酬・医療事務領域を専門とするライター。医療機関での勤務歴15年。臨床業務と並行して院内システムの運用にも携わり、事務長補佐として診療報酬改定対応・病院経営・適時調査・個別指導の実務を経験。制度の「建前」と現場の「実務」のギャップを知る立場から、医療経営者・医事課担当者向けに解説記事を執筆しています。本ブログでは、掲示義務・施設基準・診療報酬改定について、現場目線の実務情報をお届けします。

目次

  1. 1明細書発行体制等加算とは
  2. 2算定するための施設基準
  3. 3掲示が必要な具体的な内容
  4. 4掲示の書き方・例文
  5. 5ウェブサイトへの掲載義務
  6. 6よくある不備と注意点
  7. 7令和8年改定での注意点
  8. 8歯科・薬局の場合
  9. 9まとめ

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