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施設基準診療報酬改定掲示義務適時調査・指導
2026年4月27日 · HIRO

【2026年度改定】施設基準届出は5/18まで|Web掲示の同期更新まで一気通貫

【2026年度改定】施設基準届出は5/18まで|Web掲示の同期更新まで一気通貫
# 施設基準# 届出# 2026年度改定# 適時調査# 院内掲示

目次

  1. 「6/1算定開始」に間に合わせるために、いま動くべきこと
  2. 5/18までの届出が要請される根拠
  3. 4/20公表のチェックリストで自院の届出を可視化する
  4. 届出後にやるべき掲示の同期更新
  5. 適時調査で実際に指摘されている「届出と掲示の不一致」
  6. 6月以降に控える経過措置の落とし穴
  7. まとめ:5/18から逆算したToDoリスト

「6/1算定開始」に間に合わせるために、いま動くべきこと

令和8年度(2026年度)診療報酬改定が6月1日に算定開始されます。施設基準の届出は2026年5月7日(木)〜6月1日(月)が受付期間ですが、厚生労働省は5月下旬の窓口混雑を避けるため、紙申請は 2026年5月18日(月)まで に届け出るよう努力要請しています。電子申請の受付開始は5月25日(月)です。

加えて見落とされやすいのが「届出が通った後」の作業です。2024年改定で導入された 掲示事項のウェブサイト掲載義務 は2025年5月31日に経過措置が終了済み。2026年6月1日の算定開始日には、院内掲示とWeb掲示の両方を新届出ベースに同期させておく必要があります。

本記事では、5/18期限の根拠から、届出後の掲示更新フロー、適時調査で実際に指摘されている「届出と掲示の不一致」パターン、経過措置の境界線までを、厚労省・厚生局の一次資料ベースで整理します。

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5/18までの届出が要請される根拠

疑義解釈(その3)が示す前倒し要請

期限の根拠は、厚生労働省保険局医療課が 2026年4月20日付で発出した事務連絡「疑義解釈資料の送付について(その3)」(地方厚生(支)局医療課宛)です。同事務連絡の前書きで「5月下旬以降は届出が集中し混雑が予想されるため、可能な限り『本年(2026年)5月18日まで』に届け出るよう努めて」と明記されています。

法令上の絶対期限ではなく、受付窓口の現実的な処理キャパに対応するための要請 です。土日が休庁となるため、5月29日(金)が5月の最終開庁日となり、この日までに受理されないと6月1日からの算定開始ができません。直前駆け込みは受理遅延のリスクが高いため、5/18までの提出が現実的な目安 となります(厚生局・施設の混雑状況によって余裕は変動します)。

紙申請と電子申請のスケジュール

区分受付期間備考
紙申請2026/5/7(木)〜6/1(月)5/18までの提出が推奨
電子申請2026/5/25(月)開始6/1算定には5/29受理が必要

算定開始日のルール は全厚生局共通で、月末までに受理した届出は翌月1日から、月の最初の開庁日に受理した場合のみ当該月1日から算定可能です(関東信越厚生局東京事務所Q&Aほか)。6/1算定開始のためには、遅くとも 2026年5月29日(金)までの受理 が必要になります。

4/20公表のチェックリストで自院の届出を可視化する

厚労省は同じ4月20日付で 「令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリストの送付について」 という別系統の事務連絡を発出し、5区分のチェックリストを公表しました。

別添対象
別添1病院用
別添2医科診療所用
別添3歯科診療所用
別添4薬局用
別添5訪問看護用

原則Excel形式で配布され、医療機関側で自院に必要な届出を可視化するために活用するもの。届出時の同チェックリスト提出は不要。

実務担当者としての推奨運用は、施設区分のExcelをダウンロードし、「現在算定中の項目」「新設・要件変更で対応が必要な項目」「経過措置で猶予される項目」 の3列に色分けして整理することです。掲示文言の改修対象が一目で分かるようになります。

届出後にやるべき掲示の同期更新

Web掲示の対象は5項目

掲示義務の根拠通知は 保医発0327第6号(令和8年3月27日)「『療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等』及び『保険外併用療養費に係る厚生労働大臣が定める医薬品等』の実施上の留意事項について」 です。院内掲示に加えてWebサイト掲載が必要な項目は次の5つです。

  1. 保険医療機関である旨
  2. 入院基本料に関する事項
  3. 厚生局へ届け出た事項(各種施設基準)
  4. 明細書の発行状況に関する事項
  5. 保険外負担に関する事項(差額ベッド代、選定療養等)

自ら管理するウェブサイトを有しない保険医療機関等については、院内掲示・書面掲示のみで足りる(保医発0327第6号 第1掲示事項 補足項)。

ただし通知本体では「自院管理サイト」の細かな定義までは規定されていません。外部委託 CMS であっても自院が編集権・公表内容のコントロール権を持っていれば対象になると整理する解説が一般的ですが、判断に迷う場合は所管の地方厚生(支)局にご確認ください。第三者の掲示サービスを利用する場合も、同要件を満たすかたちで運用するのが安全です。

更新タイミングは「算定開始日(6/1)」を基準にする

「届出受理から何日以内に掲示せよ」という明文規定は、厚労省・厚生局の通知では確認できません。明文規定はなく、各厚生局 Q&A や業界解説でも 「算定開始日(6/1)に合わせて院内掲示・Web掲示を揃える」 運用が広く案内されています。

おすすめのフローは次の通りです。

  1. 届出受理日に下書き作成 — 受理通知が届いた段階で、新文言の下書きをWeb・印刷物の両方で準備
  2. 5/29(金)〜5/31(日)の間にプレビュー確認 — 院長・実務担当者で文言の最終確認
  3. 6/1の0時または始業時に切替公開 — Webは予約公開、院内掲示は当日朝に貼り替え

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2026年度改定で文言書き換えが必要な代表項目

令和8年度改定では「医療DX推進体制整備加算」「医療情報取得加算」が廃止され、新たに 電子的診療情報連携体制整備加算 が新設されました。点数は(厚労省・中医協公表資料による整理で)初診時 加算1=15点/加算2=9点/加算3=4点(いずれも月1回算定)、再診時2点(月1回算定)、入院 加算1=160点/加算2=80点(入院初日)です。要件は電子処方箋対応・電子カルテ情報共有サービス参加・サイバーセキュリティ対策(バックアップの多重化・BCP訓練の定期実施 など)が含まれます。最終的な点数・要件は 「令和8年度診療報酬改定の概要」 および各加算の留意事項通知で確認してください。

旧加算名で掲示している施設は、6/1までに加算名・点数・要件の3点すべてを書き換え が必要です。

個別指導・適時調査対策|院内掲示とHPの齟齬を整える

適時調査で実際に指摘されている「届出と掲示の不一致」

近畿厚生局・東海北陸厚生局・東北厚生局がそれぞれ年度版で公開している「適時調査における主な指摘事項」を見ると、以下のパターンが繰り返し言及されています。

頻出指摘パターン(厚生局公表資料・関連解説より整理)

#パターン内容
1文言不一致届出書類の記載と院内掲示の文言が一致していない
2看護配置・夜勤時間の不整合届出時の看護配置が掲示にあるが実態と乖離している
3入院患者数の計算誤り直近1年間の延入院患者数を延べ日数で除し小数点以下切り上げが正規ルールとされており、これを逸脱しているケース
4掲示物の未掲載・記載不十分施設基準別に必要な掲示が欠けている/本文が短すぎる
5加算名の旧名残り改定で廃止・名称変更された加算が掲示物に残っている

個別の文言や該当性は所管厚生局の最新版資料で確認してください。各厚生局によって取り上げ方や記述粒度は異なります。

看護配置・夜勤時間は実態と揃える

特に入院基本料を算定する施設では、看護配置等における看護要員の数、月平均夜勤時間数、72時間ルールの遵守状況、当直医師数と勤務実績表の整合が頻出指摘です。掲示物には「届出時点の看護配置」が記載されますが、退職・配置変更で実態が乖離した場合は 掲示の差し替えが必要 になります。

個別事案の判断(指摘該当の可否や届出可否の断定)が必要な場合は、所管の地方厚生(支)局までお問い合わせください。

6月以降に控える経過措置の落とし穴

「今すぐやる」と「あとでよい」を切り分けないと、5/18期限に向けたリソースが分散します。代表的な経過措置を表にまとめます。

加算・要件経過措置の内容期限
機能強化加算(BCP策定)令和8年3月31日時点で既届出の医療機関のみ、当該基準に該当するものとみなす令和9年(2027)5月31日
在宅療養支援診療所・在宅療養支援病院(BCP策定)令和8年3月31日時点で既届出の医療機関のみ、当該基準に該当するものとみなす令和9年5月31日
電子的診療情報連携体制整備加算(電子カルテ情報共有サービス参加要件)段階的延長で令和9年5月31日までの経過措置が設定見込み令和9年5月31日(見込み)

在支診・在支病および電子カルテ情報共有サービス参加要件の経過措置期限は、最新版「令和8年度診療報酬改定の概要 16. 経過措置」で必ず確認してください。本表の「見込み」は本記事執筆時点(2026年4月時点)の整理です。

機能強化加算のBCPは「既届出のみ」が落とし穴

機能強化加算の施設基準には「BCP(業務継続計画)策定と定期的な見直し体制」が新たに追加されました。令和8年3月31日において現に機能強化加算の届出を行っている保険医療機関は、令和9年5月31日までの間に限り当該基準に該当するものとみなす ものの、新規届出時は経過措置の適用外 で、届出時点でBCP策定済みである必要があります。

つまり「とりあえず6月から機能強化加算を新規届出して、BCPは来年までに整える」は通りません。新規取得の際は要件適合済みの状態で届出書類を提出する点に注意してください。

電子カルテ情報共有サービス参加要件は段階的延長

電子的診療情報連携体制整備加算の電子カルテ情報共有サービス参加要件は、前身の医療DX推進体制整備加算で2025年9月30日 → 2026年5月31日 → 令和9年5月31日と段階的に延長されてきました。最新の正確な期限は 「令和8年度診療報酬改定の概要 16. 経過措置」 で再確認すべきです。

まとめ:5/18から逆算したToDoリスト

最後に、この記事の内容を逆算スケジュールに落としました。

  • 〜5/2(GW前): チェックリストExcel(自院区分)をダウンロードし、「現状」「新設・要件変更」「経過措置」を色分け
  • 5/7〜5/18: 紙申請を提出(5/18が事実上の締切)。同時に新文言の下書きをWeb・印刷物で準備
  • 5/25〜5/29: 電子申請対応分を提出。受理通知の到着確認
  • 5/29〜5/31: 院内掲示・Web掲示のプレビュー最終確認
  • 6/1: 切替公開・貼り替え。算定開始
  • 6月中: 経過措置該当項目(機能強化加算BCP、電子カルテ情報共有サービス参加など)の対応計画策定

5/18は要請ベースですが、5/29受理の絶対期限から逆算すると、紙申請で安全圏を確保するなら5/18までに動かすのが現実解です。掲示文言の書き換えは届出と並行して進めると、6/1当日のドタバタを最小化できます。

掲示義務のWeb対応についてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

参考資料

  • 疑義解釈資料の送付について(その3)(PDF) — 厚生労働省保険局医療課(九州厚生局掲載)
  • 令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリストの送付について(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 保医発0327第6号(令和8年3月27日)掲示事項等の実施上の留意事項について(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 令和8年度診療報酬改定の概要 16. 経過措置(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 医療DX推進体制整備加算・医療情報取得加算の見直しについて(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 医療DX推進体制整備加算等の要件の見直しについて(PDF) — 中医協 総会資料
  • 令和8年度診療報酬改定説明資料等について — 厚生労働省
  • 令和8年度診療報酬改定について — 厚生労働省
  • 個別指導・適時調査で指摘する機会が多い事項について — 近畿厚生局
  • 適時調査における主な指摘事項(PDF) — 近畿厚生局
  • 令和6年度施設基準等に係る適時調査における主な指摘事項(PDF) — 東海北陸厚生局
  • 令和6年度施設基準等に係る適時調査における主な指摘事項(PDF) — 東北厚生局
  • 施設基準等の届出に関するよくあるご質問(薬局)(PDF) — 関東信越厚生局東京事務所
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診療報酬・医療事務領域を専門とするライター。医療機関での勤務歴15年。臨床業務と並行して院内システムの運用にも携わり、事務長補佐として診療報酬改定対応・病院経営・適時調査・個別指導の実務を経験。制度の「建前」と現場の「実務」のギャップを知る立場から、医療経営者・医事課担当者向けに解説記事を執筆しています。本ブログでは、掲示義務・施設基準・診療報酬改定について、現場目線の実務情報をお届けします。

目次

  1. 1「6/1算定開始」に間に合わせるために、いま動くべきこと
  2. 25/18までの届出が要請される根拠
  3. 34/20公表のチェックリストで自院の届出を可視化する
  4. 4届出後にやるべき掲示の同期更新
  5. 5適時調査で実際に指摘されている「届出と掲示の不一致」
  6. 66月以降に控える経過措置の落とし穴
  7. 7まとめ:5/18から逆算したToDoリスト

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