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2026年4月9日 · MASA

オンライン診療の施設基準と掲示要件|チェックリスト掲載義務も解説

オンライン診療の施設基準と掲示要件|チェックリスト掲載義務も解説
# オンライン診療# 施設基準# 掲示義務# 情報通信機器# チェックリスト

オンライン診療(情報通信機器を用いた診療)を保険診療として実施するには、施設基準の届出が必要です。特に他の施設基準と異なるのは、ウェブサイトへのチェックリスト掲載が必須である点です。

この記事では、オンライン診療の施設基準・算定要件・掲示義務について、厚生労働省の告示・通知をもとに解説します。

目次

  1. オンライン診療の診療報酬上の位置づけ
  2. 施設基準の要件一覧
  3. ウェブサイトへの掲示義務
  4. チェックリストとは
  5. 向精神薬の処方に関する要件
  6. 届出方法
  7. まとめ

オンライン診療の診療報酬上の位置づけ

オンライン診療は、診療報酬上は「情報通信機器を用いた診療」として位置づけられています。かつて存在した「オンライン診療料」は令和4年度改定で廃止され、現在は初診料・再診料の中で情報通信機器を用いた場合の点数が設定されています。

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点数(令和8年度)

区分対面情報通信機器
初診料291点253点
再診料76点76点(対面と同額)

初診料は対面と比べて38点低くなりますが、再診料は対面と同額です。

なお、情報通信機器を用いた診療を行った場合でも、各種加算(

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など)は要件を満たせば算定可能です。

施設基準の要件一覧

情報通信機器を用いた診療の施設基準として、以下の全てを満たす必要があります(通知 第1 情報通信機器を用いた診療)。

ア:オンライン指針への準拠

保険医療機関外で診療を実施することがあらかじめ想定される場合は、実施場所が厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(以下「オンライン指針」)に該当しており、事後的に確認が可能であること。

イ:対面診療の提供体制

対面診療を適切に組み合わせて行うことが求められていることを踏まえて、対面診療を提供できる体制を有すること。

ウ:他院との連携体制

患者の状況によって当該保険医療機関において対面診療を提供することが困難な場合に、他の保険医療機関と連携して対応できること。

エ:ウェブサイトへの掲示(重要)

以下の2点を、当該保険医療機関のウェブサイトに掲示していること。

  1. 情報通信機器を用いた診療の初診において向精神薬の処方は行わないこと
  2. 当該保険医療機関での対応状況を記入した「オンライン診療指針」の遵守の確認をするためのチェックリスト

オ:医療広告ガイドラインの遵守

医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)を遵守していること。ウェブサイトを作成する際には、「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」を参考にすること。

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カ:向精神薬の重複投薬チェック

向精神薬を処方するに当たり、電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェック機能を用いること。ただし、電子処方箋を導入していない場合には、令和10年5月31日までの間に限り、オンライン資格確認等システム又は医療機関間で電子的に医療情報を共有するネットワークのいずれかを用いて薬剤情報を確認することでも可。

その他

オンライン指針に沿って診療を行う体制を有する保険医療機関であること。

ウェブサイトへの掲示義務

オンライン診療の施設基準で最も注意すべき点は、ウェブサイトへの掲示が「原則」ではなく「必須」であることです。

多くの施設基準では「原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。」と規定されていますが、オンライン診療の施設基準ではホームページがない場合の免除規定がありません。

ウェブサイトに掲示すべき内容は以下の2点です。

1. 向精神薬を処方しない旨

「情報通信機器を用いた診療の初診において向精神薬の処方は行いません」という趣旨の文言を、ウェブサイトの分かりやすい場所に掲載します。

2. チェックリスト

厚生労働省が定める「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の遵守状況を記入したチェックリストを、ウェブサイトに掲載します。

チェックリストとは

チェックリストは、厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づき、医療機関がオンライン診療を適切に実施するための遵守事項を確認するためのものです。

チェックリストは厚生労働省のオンライン診療に関するページからダウンロードできます(PDF・Word形式)。

チェックリストの主な確認項目

  • 医師‐患者関係の確保(かかりつけの医師が行うことが原則)
  • 患者の同意の取得
  • 診療計画の作成
  • 本人確認の方法
  • 薬剤処方・管理の方針
  • 診察方法(映像と音声の両方による診察)
  • セキュリティ対策

医療機関は、これらの項目について自院の対応状況を記入し、ウェブサイトで公表します。

向精神薬の処方に関する要件

オンライン診療における向精神薬の取り扱いは、施設基準で特に厳格に定められています。

  • 初診では向精神薬の処方は行わない(施設基準の掲示義務にも含まれる)
  • 向精神薬を処方する場合は、電子処方箋管理サービスの重複投薬等チェック機能を用いること
  • 電子処方箋未導入の場合は、令和10年5月31日までの経過措置として、オンライン資格確認等システム又は医療情報共有ネットワークで薬剤情報を確認すれば可

届出方法

情報通信機器を用いた診療の施設基準の届出は、別添7の様式1を用います。届出先は、所在地を管轄する地方厚生局です。

届出書の主な記載事項

  • オンライン指針に該当する実施場所の確認
  • 対面診療の提供体制
  • 他の保険医療機関との連携体制
  • ウェブサイトへの掲示状況(向精神薬不処方の旨+チェックリスト)
  • 医療広告ガイドラインの遵守状況

まとめ

オンライン診療(情報通信機器を用いた診療)の施設基準は、以下の点が特徴的です。

  • 初診料253点(対面291点より38点低い)、再診料76点(対面と同額)
  • 施設基準として、オンライン指針への準拠・対面診療体制・他院との連携が必要
  • ウェブサイトへの掲示が必須(「原則」ではなく免除規定なし)
  • 掲示内容は「向精神薬を処方しない旨」と「チェックリスト」の2点
  • 向精神薬の処方には重複投薬チェック機能の使用が必要(経過措置あり)

オンライン診療を実施する場合、院内掲示だけでなくウェブサイトの対応が不可欠です。チェックリストのダウンロードと掲載を忘れずに行いましょう。

掲示義務のWeb対応についてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

参考資料

  • オンライン診療について — 厚生労働省(チェックリストのダウンロードもこちら)
  • オンライン診療の適切な実施に関する指針(令和8年4月一部改訂) — 厚生労働省
  • 令和8年度診療報酬改定について — 厚生労働省
  • 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号) — 厚生労働省保険局医療課
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HIRO

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医療系専門ライター

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診療報酬・医療事務領域を専門とするライター。医療機関での勤務歴15年。臨床業務と並行して院内システムの運用にも携わり、事務長補佐として診療報酬改定対応・病院経営・適時調査・個別指導の実務を経験。制度の「建前」と現場の「実務」のギャップを知る立場から、医療経営者・医事課担当者向けに解説記事を執筆しています。本ブログでは、掲示義務・施設基準・診療報酬改定について、現場目線の実務情報をお届けします。

目次

  1. 1オンライン診療の診療報酬上の位置づけ
  2. 2施設基準の要件一覧
  3. 3ウェブサイトへの掲示義務
  4. 4チェックリストとは
  5. 5向精神薬の処方に関する要件
  6. 6届出方法
  7. 7まとめ

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