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施設基準
2026年4月8日 · MASA

外来感染対策向上加算の施設基準と掲示要件|連携強化・サーベイランス強化も解説

外来感染対策向上加算の施設基準と掲示要件|連携強化・サーベイランス強化も解説
# 外来感染対策向上加算# 連携強化加算# サーベイランス強化加算# 施設基準# 掲示義務

外来感染対策向上加算は、診療所の感染防止対策を評価する加算です。連携強化加算・サーベイランス強化加算と合わせて「感染対策の3点セット」と呼ばれ、3つ合計で最大10点を算定できます。

しかし、施設基準の要件が多岐にわたるため、「何をすればいいのかわからない」「掲示義務の内容がはっきりしない」という声も少なくありません。

この記事では、外来感染対策向上加算・連携強化加算・サーベイランス強化加算の施設基準・届出手続き・掲示義務を、チェックリストや文例つきでまとめて解説します。

目次

  1. 外来感染対策向上加算とは
  2. 外来感染対策向上加算の施設基準
  3. 連携強化加算・サーベイランス強化加算【3点セット】
  4. 届出の手続き
  5. 掲示義務の内容と掲示例
  6. まとめ

外来感染対策向上加算とは

外来感染対策向上加算は、2022年度(令和4年度)の診療報酬改定で新設された加算です。新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、診療所における感染防止対策を評価する目的で設けられました。

基本情報

項目内容
点数6点(初診料または再診料に加算)
算定タイミング月1回に限り
対象医療機関診療所に限る(感染対策向上加算の届出がない診療所)
新設時期2022年度(令和4年度)改定

発熱患者等対応加算(20点)

2024年度(令和6年度)改定で発熱患者等対応加算が新設されました。外来感染対策向上加算を算定する医療機関が、発熱等の感染症を疑わせる症状のある患者に対して、空間的・時間的分離を含む適切な感染対策の下で診療を行った場合に、月1回に限り20点をさらに加算できます。

外来感染対策向上加算(6点)と合わせると、月に最大26点を算定できます。

外来感染対策向上加算の施設基準

施設基準の要件は多岐にわたります。以下のチェックリストで確認してください。

組織体制

  • 感染防止対策部門を設置している
  • 感染防止対策部門内に、専任の医師・看護師・薬剤師等を院内感染管理者として配置している

日常業務

  • 院内感染管理者が週1回程度、定期的に院内を巡回し、感染事例の把握・指導を行っている
  • 最新のエビデンスに基づく感染対策マニュアル(標準予防策、感染経路別予防策、職業感染予防策、疾患別感染対策、洗浄・消毒・滅菌、抗菌薬適正使用等)を作成し、各部署に配布している
  • 院内感染防止対策に関する取り組み事項を、院内の見やすい場所に掲示している

研修・カンファレンス

  • 職員を対象とした院内感染対策に関する研修を年2回以上実施している
  • 感染対策向上加算1の届出医療機関または地域医師会が主催するカンファレンスに年2回以上参加している
  • 新興感染症の発生を想定した訓練に年1回以上参加している

発熱患者の受入体制

  • 発熱等の感染症を疑わせる症状の患者を、受診歴の有無に関わらず受け入れる体制がある
  • 発熱患者の受入れを行う旨を公表している(ホームページ、自治体HP、医師会HP等)
  • 空間的・時間的分離により発熱患者の動線を分ける等の対応体制がある

協定指定医療機関(2025年1月〜)

  • 改正感染症法に基づく第二種協定指定医療機関の指定を受けている

2024年12月31日までは経過措置が設けられていましたが、2025年1月以降は協定指定医療機関の指定が必須です。指定を受けたうえで、2025年1月10日までに地方厚生(支)局に届け出る必要がありました。

連携強化加算・サーベイランス強化加算【3点セット】

外来感染対策向上加算を届け出ている診療所は、さらに連携強化加算・サーベイランス強化加算を上乗せで算定できます。

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3つの加算の比較

加算名点数算定主な施設基準
外来感染対策向上加算6点月1回感染管理者配置、発熱患者受入公表、協定指定医療機関 等
連携強化加算3点月1回感染対策向上加算1の届出医療機関に年4回以上報告
サーベイランス強化加算1点月1回JANIS・J-SIPHE等のサーベイランスに参加
合計10点——

発熱患者等対応加算(20点)も合わせると、月に最大30点の算定が可能です。

連携強化加算(3点)の施設基準

  • 外来感染対策向上加算の届出を行っていること
  • 感染対策向上加算1の届出を行った他の医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況・抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること

サーベイランス強化加算(1点)の施設基準

  • 外来感染対策向上加算の届出を行っていること
  • JANIS(院内感染対策サーベイランス)、J-SIPHE(感染対策連携共通プラットフォーム)等、地域や全国のサーベイランスに参加していること

届出の手続き

届出先

管轄の地方厚生(支)局に届け出ます。3つの加算とも届出が必要です。

届出に必要な書類

加算届出様式
外来感染対策向上加算様式1の4
連携強化加算・サーベイランス強化加算様式1の5(1枚にまとまっている)

届出様式は、厚生労働省の地方厚生局ホームページからダウンロードできます。

添付書類

外来感染対策向上加算の届出には、以下の書類を添付します。

  • 感染防止対策部門の設置と組織上の位置づけがわかる資料
  • 感染防止対策部門の業務指針・院内感染管理者の具体的な業務内容を示す資料

掲示義務の内容と掲示例

外来感染対策向上加算を算定する医療機関には、複数の掲示義務があります。

掲示義務の全体像については

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厚生労働大臣が定める掲示事項の全体像を医科・歯科・薬局別に解説。令和6年度改定でウェブサイト掲載が義務化された背景や、対応していない場合のリスクについても説明します。

で詳しくまとめています。

掲示が必要な内容

  1. 院内感染防止対策に関する取り組み事項を院内の見やすい場所に掲示
  2. 発熱患者等の受入れを行う旨を公表(ホームページ、自治体HP、医師会HP等)

発熱患者受入の公表は、自院のホームページでの公表が基本ですが、自治体や地域医師会のホームページ・広報誌等で公表されている場合は、自院ホームページでの公表は不要です。

ウェブサイトへの掲載

院内掲示事項については、2025年5月31日で経過措置が終了し、ウェブサイトへの掲載が必須となりました。具体的な対応方法は

ウェブサイト掲示義務の対応方法|何をどう載せればいい?具体例つきで解説

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医療機関のウェブサイト掲示義務について、何を掲載すべきか・どう対応すべきかを具体例つきで解説します。令和8年改定での変更点も網羅。

で解説しています。

掲載すべき項目の一覧は

【医科・歯科編】ウェブサイト掲示義務の具体的な掲示項目一覧【第2部】

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医科・歯科のウェブサイト掲示義務の具体的な掲示項目を一覧で整理。全施設共通の5カテゴリー、選定療養12項目、施設基準ごとの掲示要件を網羅しています。

で確認できます。

院内掲示の文例

以下は、そのまま利用できる掲示文例です。

院内感染防止対策について

当院は、院内感染防止対策として以下の取り組みを行っています。

  • 感染管理者を配置し、院内の感染防止に係る日常業務を行っています
  • 最新のエビデンスに基づく感染対策マニュアルを作成し、全職員に周知しています
  • 職員を対象とした感染対策研修を定期的に実施しています
  • 基幹病院や地域医師会と連携し、感染対策に関するカンファレンスに定期的に参加しています
  • 受診歴の有無にかかわらず、発熱等の感染症を疑わせる症状のある患者様の診療に対応しています
  • 発熱患者様の受入れにあたっては、空間的・時間的分離を行い、適切な感染防止対策を講じています

当院は、外来感染対策向上加算・連携強化加算・サーベイランス強化加算を算定しています。

○○クリニック

まとめ

外来感染対策向上加算は、診療所の感染防止対策を評価する加算で、連携強化加算・サーベイランス強化加算と合わせて最大10点を算定できます。

押さえておくべきポイントは以下の通りです。

  • 外来感染対策向上加算は6点(月1回)、発熱患者等対応加算は20点
  • 連携強化加算(3点)は年4回の報告、サーベイランス強化加算(1点)はJANIS等への参加が要件
  • 2025年1月から協定指定医療機関の指定が必須
  • 発熱患者の受入れを行う旨の公表が必要
  • 院内掲示とウェブサイト掲載の両方に対応する

掲示義務のWeb対応についてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

なお、同じく施設基準の掲示義務がある加算として

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や

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も確認しておくとよいでしょう。適時調査では掲示義務の不備が指摘されやすいため、

適時調査チェックリスト|当日までに準備すべきこと完全版

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適時調査の通知が届いたら何を準備すべきか。事前提出書類・掲示物・人員配置のチェックリストと、よくある指摘事項TOP5を解説。

で事前に確認しておくことをおすすめします。

参考資料

  • 令和6年度診療報酬改定 感染症への対応(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 令和6年度診療報酬改定の概要(全体版)(PDF) — 厚生労働省保険局医療課
  • 基本診療料の施設基準等に係る届出書・届出様式(令和6年度) — 関東信越厚生局
  • 院内感染対策について — 厚生労働省
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HIRO

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医療系専門ライター

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診療報酬・医療事務領域を専門とするライター。医療機関での勤務歴15年。臨床業務と並行して院内システムの運用にも携わり、事務長補佐として診療報酬改定対応・病院経営・適時調査・個別指導の実務を経験。制度の「建前」と現場の「実務」のギャップを知る立場から、医療経営者・医事課担当者向けに解説記事を執筆しています。本ブログでは、掲示義務・施設基準・診療報酬改定について、現場目線の実務情報をお届けします。

目次

  1. 1外来感染対策向上加算とは
  2. 2外来感染対策向上加算の施設基準
  3. 3連携強化加算・サーベイランス強化加算【3点セット】
  4. 4届出の手続き
  5. 5掲示義務の内容と掲示例
  6. 6まとめ

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