レセ摘要欄の記載事項一覧、7月30日に差し替え|CPAPとコンタクトレンズが変更

令和8年7月30日、厚生労働省保険局医療課から「令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について」という事務連絡が出ました。R8改定の関連通知6本をまとめて直すもので、そのうちの1本が、レセプトの「摘要」欄に何を書くかを定めた記載要領の通知です。
これにともなって、厚生労働省のサイトに載っている別表Ⅰ・別表Ⅱ・別表Ⅴ のファイルが差し替わりました。6月に落として手元に置いている方は、そのファイルはもう古い版です。旧ファイルは削除されているので、上書きが必要になります。
外来の医科・歯科・薬局に関係するところを、6月版と現行版を実際に突き合わせて整理しました。
7月30日に何が訂正されたのか
事務連絡の冒頭は、こう書き出されています。
下記の通知について、それぞれ別添1から別添 6までのとおり訂正しますので、その取扱いについて周知徹底を図られますよう、お願いいたします。
訂正されたのは、算定方法の留意事項(保医発0305第6号)、基本診療料の施設基準等の手続き(同第7号)、特掲診療料の施設基準等の手続き(同第8号)、訪問看護ステーションの基準に係る届出手続き(同第9号)、診療報酬請求書等の記載要領(保医発0327第2号)、掲示事項等告示の留意事項(同第6号)の6本です。
別添1と別添2で直っているのは、有床診療所療養病床入院基本料や結核病棟の看護単位といった入院に関するところです。無床のクリニック・歯科診療所・薬局の算定要件そのものは、この訂正では動いていません。
外来の3業態に効いてくるのは別添5、レセプトの摘要欄に何をどう書くかの一覧表です。これがまるごと差し替えられました。
手元の別表が6月版なら、それは古い
厚生労働省の「令和8年度診療報酬改定について」のページに載っている別表ファイルは、7月30日を境に入れ替わっています。7月20日時点のページと現在のページを見比べると、こうなっていました。
| 別表 | 7月20日時点 | 現在 |
|---|---|---|
| 別表Ⅰ(医科・歯科・調剤) | 001713908.xlsx | 001732129.xlsx |
| 別表Ⅱ(薬価基準) | 001713909.xlsx | 001732131.xlsx |
| 別表Ⅲ(検査値) | 001682017.xlsx | 変更なし |
| 別表Ⅳ(材料価格基準) | 001707272.xlsx | 変更なし |
| 別表Ⅴ(略号一覧) | 001713910.xlsx | 001732132.xlsx |
差し替わったのは別表Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ の3本です。別表Ⅲと別表Ⅳ はファイル自体が同じままなので、こちらは触らなくて構いません。
厄介なのは、旧ファイルがすでに消えている点です。6月版の URL を叩いても現在は404が返ってきます。院内の共有フォルダやパソコンに保存してある版が最後の1部、という状態になりやすいので、最新版に上書きしておくのが安全です。
以下、6月版と現行版を突き合わせて確認できた主な変更点です。これがすべてだとは限りません。
初診料に「コンタクトレンズの処方」の記載が加わりました
別表Ⅰ(医科)の一番最後の行に、項番612 として新しい記載事項が加わりました。区分は A000 初診料です。
(当該保険医療機関又は当該保険医療機関と特別の関係にある保険医療機関で、過去3年間にコンタクトレンズを処方したことがある場合) 直近の処方年月日と処方期間を摘要欄に記載すること。
レセプト電算処理システム用コードも2つ用意されています。850100618「直近のコンタクトレンズの処方年月日」と、830101001「コンタクトレンズを処方した期間」です。この2つは6月版の別表Ⅰ には1件も出てきません。7月30日の訂正で入ったものです。
眼科でコンタクトレンズを処方している場合は、初診料の摘要欄の運用を確認しておいたほうがよさそうです。コンタクトレンズ検査料そのものの施設基準と掲示は、

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で整理しています。
「令和8年6月1日適用」の印には10月診療分までの猶予があります
別表Ⅰ には「令和8年6月1日適用」という列があり、該当するコードに印が付いています。先ほどのコンタクトレンズの2コードにも付いています。
この印の意味は、記載要領の本文に書かれています。
ただし、別表Ⅰから別表Ⅳにおいて、令和8年6月1日適用の旨が表示されたコードについては、令和8年 10 月診療分以降に選択するものとして差し支えないこと。
電子レセプトで請求する場合、印が付いたコードの選択は令和8年10月診療分からでも差し支えない、という猶予です。歯科の記載要領にも同じ趣旨の記述があり、別表Ⅰ・別表Ⅱ・別表Ⅳ が対象とされています。
裏を返すと、猶予はそこまでです。10月診療分、つまり11月に提出するレセプトからは、印の付いたコードを選択する前提になります。
CPAPの使用時間、書き方が変わりました
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(C107-2)の記載事項が、今回いちばん実務に効く変更だと思います。
6月版はこうでした。
一連の治療期間における初回の指導管理を行った年月日、直近の無呼吸低呼吸指数、直近3月のCPAP1日平均使用時間及び睡眠ポリグラフィー上の所見並びに実施年月日及び当該管理料を算定する日の自覚症状等の所見を記載すること。
現行版はこうなっています。
一連の治療期間における初回の指導管理を行った年月日、直近の無呼吸低呼吸指数、睡眠ポリグラフィー上の所見、睡眠ポリグラフィーの実施年月日及び当該管理料を算定する日の自覚症状等の所見を記載すること。(中略) また、当該管理料の(3)のウに該当する場合は、直近3月のうちCPAP1日平均使用時間が1時間以上であったいずれか1月のCPAP1日平均使用時間を記載すること。ただし、当該保険医療機関においてCPAP療法を開始してから3月以内の患者についての記載は不要である。
変わったのは3か所です。CPAP1日平均使用時間が「直近3月分」から「(3)のウに該当する場合に、直近3月のうち1時間以上だったいずれか1月分」になったこと。開始から3月以内の患者は記載不要と明記されたこと。そして「実施年月日」が「睡眠ポリグラフィーの実施年月日」と書き直されたことです。
この書き方は、算定要件そのものと対応しています。留意事項通知(保医発0305第6号)のC107-2 の(6)は、こう書いています。
(3)のウの要件に該当する患者であって、CPAP療法を実施している睡眠時無呼吸症候群の診断が得られている入院中の患者以外の患者については、(中略)当該指導管理を実施する月の前月までの3月の間、すべての月で1月当たりの1日平均使用時間が1時間未満である場合には、当該指導管理料を算定しないこと。ただし、当該保険医療機関においてCPAP療法を開始してから3月以内の患者については、この限りでない。
前月までの3月間、すべての月で1日平均1時間未満なら算定しない。逆にいえば、どこか1月でも1時間以上あれば算定できます。摘要欄に求められているのは、その「1時間以上だった月」を示すこと、という関係です。開始3月以内の患者が記載不要なのも、(6)のただし書で対象外とされているためです。要件と記載事項がずれて読めていたのが、今回の訂正で揃いました。
CPAPの使用時間と算定の関係は、

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でも扱っています。
なお、レセ電コードの852100017(前月のCPAP1日平均使用時間)・852100018(2月前)・852100019(3月前)は6月版にも存在します。コードが新設されたのではなく、変わったのは記載事項の本文のほうです。同じ項番のなかで、情報通信機器を用いた在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料の条件も「注3を算定する場合」から「注4を算定する場合」に変わっています。
薬局は内容変更なし、歯科は変更点が公表されていません
業態別に見ると、状況が分かれます。
薬局については、調剤報酬明細書の摘要欄の記載事項を定めた別表Ⅰ(調剤)を6月版と現行版で突き合わせたところ、内容の差分は見つかりませんでした。今回の差し替えで再掲されただけで、書くべき中身は変わっていない、と読んでいます。ただしファイル自体は差し替わっているので、最新版を持っておくに越したことはありません。
歯科については、正直に書きます。今回の別添5には別表Ⅰ(歯科)と別表Ⅴ(歯科)が収載されていますが、直近の一括訂正(6月19日付、5月29日付)にはこれらが含まれていません。比較の相手がないため、7月30日の訂正で歯科の何が変わったのかを、一次資料の突き合わせでは特定できませんでした。推測で書ける内容ではないので、ここは「特定できていない」とだけ記します。歯科は原本を最新版に入れ替えて対応するのが確実です。
医科のその他の訂正としては、連携強化診療情報提供料の注5に関する記載事項(項番152)で、条件の但し書きとレセプト表示文言が整理されました。書く中身が変わるというより、読みづらかった条件文が短くなった、という性格のものです。この加算の使い分けは

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でまとめています。ほかに、症状詳記の書き方が「症状詳記を添付記載すること」から「症状詳記を記載すること」に直っている箇所が複数あります。
別表Ⅱ の訂正は1か所だけでした。レセ電コード850600267 の表示文言が「ターゼナカプセル0.5mg等」から「ターゼナカプセル0.25mg等」に直っています。別表に品名として並んでいるのは0.25mgと1mgなので、表にない規格名の誤記を直したものです。
いま確認しておきたいこと
手元の別表Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ が6月に落としたものなら、厚生労働省のページから取り直します。CPAPを算定しているなら、直近3月分を機械的に並べる運用になっていないか、開始3月以内の患者に不要な記載をしていないかを見ておきます。眼科でコンタクトレンズを処方しているなら、過去3年以内の処方について直近の処方年月日と処方期間の記載が要ります。
レセプトコンピュータのマスタも要確認です。「令和8年6月1日適用」の印が付いたコードは10月診療分以降でも差し支えないとされていますが、そこが実質の期限になります。ベンダーの対応時期は通知に書かれていないので、各社への確認が必要です。
8月31日が期限の施設基準の定例報告も同じ時期に重なっています。こちらは

【令和8年8月】施設基準の定例報告とは|8月1日現在で自己点検、R8改定で報告内容が大幅見直し
施設基準を届け出ている医療機関・薬局・訪問看護ステーションが毎年8月1日現在で行う「定例報告」を、令和8年度版で整理。改定で報告項目が大幅に見直された点、対象・基準日・提出期限(多くは8月末必着)、郵送と電子申請(定例報告マクロツール)、届出と掲示のずれ点検までまとめます。
に、同じ7月30日に出た疑義解釈その11は

疑義解釈その11(令和8年7月30日)をわかりやすく|医科・歯科・ベースアップの改定Q&A総まとめ
令和8年7月30日に出た診療報酬改定の疑義解釈その11(別添1〜3)を、医科・歯科・ベースアップ評価料の業態別にわかりやすく整理。初診料・救急外来医学管理料・療養就労両立支援指導料、8月に出す賃金改善報告書の様式(実績=改定前・中間=改定後)など主要Q&Aの要点をまとめます。
にまとめました。過去の通知訂正の回は
R8改定の通知訂正、在宅医療以外で見落としやすい論点|疑義解釈4を踏まえた修正点を読み解く
5月1日のR8改定関連通知の訂正は、在宅医療の基準緩和ばかりが報じられがちですが、在宅以外にも11通知前後の一括訂正で16項目超の重要訂正が含まれています。電子的診療情報連携体制整備加算の再届出、急性期総合体制加算の二次医療圏みなし、地域医療体制確保加算2の研修要件、看護必要度の救急患者応需係数まで、疑義解釈その4を踏まえて読み解きます。
にあります。
まとめ
令和8年7月30日の事務連絡で、R8改定の関連通知6本が一括で訂正され、記載要領の別表Ⅰ・Ⅱ・Ⅴ が差し替えられました。
主な変更点は、初診料にコンタクトレンズの処方に関する記載事項が新設されたこと、CPAPの使用時間の書き方が「直近3月分」から「(3)のウに該当する場合に1時間以上だったいずれか1月分」に整理され、開始3月以内は記載不要と明記されたことです。薬局の別表Ⅰ(調剤)は内容の変更が見当たらず、歯科分は比較対象がないため変更点を特定できていません。そして「令和8年6月1日適用」の印が付いたコードには、10月診療分以降でも差し支えないという猶予があります。
通知の訂正は改定そのものと違って告知が地味で、気づかないまま古い資料を使い続けてしまいがちです。
掲示ナビでは厚生局の届出データをもとに掲示ページを自動生成しているため、届出内容が変われば掲示も自動で追従します。掲示物の管理に時間を取られず、こうした通知の確認に手を回せる状態をつくることが、開発の出発点だったと聞いています。
出典・参考
一次資料(厚生労働省・厚生局・支払基金 等)
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厚生労働省「令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について」(令和8年7月30日 保険局医療課事務連絡) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001731226.pdf
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厚生労働省「令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について」(令和8年6月19日 保険局医療課事務連絡。本記事の比較基準) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001713779.pdf
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厚生労働省「「診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について」(令和8年3月27日 保医発0327第2号。差し替え後の本文) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732127.pdf
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厚生労働省「別表Ⅰ」(診療報酬明細書・調剤報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧。差し替え後) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732129.xlsx
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厚生労働省「別表Ⅱ」(診療報酬明細書の「摘要」欄への記載事項等一覧・薬価基準。差し替え後) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732131.xlsx
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厚生労働省「別表Ⅴ」(診療行為名称等の略号一覧。差し替え後) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732132.xlsx
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厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(令和8年3月5日 保医発0305第6号。C107-2 の算定要件) https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tokaihokuriku/000433602.pdf
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厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」(通知・事務連絡の掲載元ページ) https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
二次資料(業界誌・専門サイト)
- 本記事の変更点は、上記の一次資料どうしの突き合わせのみで抽出しており、二次資料は用いていません。個別の判断は、所管の厚生局や審査支払機関にご確認ください。




