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施設基準診療報酬改定
2026年9月19日 · HIRO

【令和8年10月14日まで】経過措置切れの施設基準、遡って算定するための届出

【令和8年10月14日まで】経過措置切れの施設基準、遡って算定するための届出
# 経過措置# 施設基準# 届出# 令和8年度診療報酬改定# 入院基本料

令和8年9月10日、厚生労働省保険局医療課から「令和8年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて」という事務連絡が出ました。9月30日で経過措置が切れる施設基準について、10月1日以降も算定を続けるならどの届出が要るのかを一覧にしたものです。

この事務連絡でいちばん大事なのは、期限の書き方です。10月1日に間に合わなくても、10月14日までに届出書を出して月末までに受理されれば、10月1日に遡って算定できる、と明記されています。逆にいえば、そこを過ぎると10月分は算定できません。

目次

  1. 9月10日の事務連絡で示されたこと
  2. 10月14日までに出せば、10月1日に遡れる
  3. 届出が必要なのは、別紙の前半に並ぶ項目
  4. 後半の「注意が必要なもの」は性格が違う
  5. 掲示の側も、届出が変われば動く
  6. いま確認しておきたいこと
  7. まとめ
  8. 出典・参考

9月10日の事務連絡で示されたこと

事務連絡の本文はこう書かれています。

当該通知の第4表2に掲げる項目であって、その項目を令和8年10月1日以降も引き続き算定する場合に届出が必要とされているもの等について、別紙のとおり取りまとめたので、届出漏れ等が生じないよう、その取扱いについて遺漏なきようご対応をお願いしたい。

ここでいう「当該通知」は、令和8年3月5日付の保医発0305第7号(基本診療料)と保医発0305第8号(特掲診療料)です。改定のときに配られた分厚い施設基準の手続通知で、その末尾にある経過措置の表のうち、9月末で期限が来るものを抜き出して整理し直した、という位置づけになります。

新しいルールが増えたわけではありません。ただ、経過措置の表は改定通知のあちこちに散っていて、自院に関係する行を拾うのが大変です。それを厚労省側が一覧にしてくれた、と考えるのが正確なところだと思います。

10月14日までに出せば、10月1日に遡れる

実務でいちばん効くのがこの一文です。

また、別紙の届出対象について、令和8年10月14日までに届出書の提出があり、同月末日までに要件審査を終え届出の受理が行われたものについては、同月1日に遡って算定することができるものとするので、併せてご対応をお願いしたい。

条件は2つ重なっています。10月14日までに届出書を出すこと。そのうえで、10月末日までに要件審査が終わって受理されること。受理は厚生局側の作業なので、こちらでコントロールできるのは前半だけです。審査で不備が見つかれば補正のやりとりが挟まりますから、14日ぎりぎりに出すより、余裕をもって出しておくほうが安全です。

なお、この取扱いは今回が初めてではありません。7月末で切れた経過措置のときも、令和8年7月14日付の事務連絡で、8月12日までに提出し同月末日までに受理されたものは8月1日に遡れる、という同じ形が示されていました。

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。さらにさかのぼると、前回改定でも令和6年9月13日付の事務連絡が同じ構成で出ていて、そのときの提出期限は10月15日でした。経過措置の区切りごとに繰り返されてきた扱いだ、と思っておくとよさそうです。

届出が必要なのは、別紙の前半に並ぶ項目

別紙は2つに分かれています。前半が「令和8年10月1日以降も算定する場合に届出が必要なもの」で、基本診療料が9項目、特掲診療料が2項目です。

基本診療料は、一般病棟入院基本料(急性期一般入院料6、地域一般入院基本料および特別入院基本料を除く)、療養病棟入院料2、特定機能病院入院基本料(7対1に限る)、専門病院入院基本料(7対1に限る)、総合入院体制加算1から3と急性期充実体制加算、地域包括医療病棟入院料、回復期リハビリテーション病棟入院料の2・3・4。重症度、医療・看護必要度の基準やリハビリテーションの実績指数について、改定前の基準で満たしているとみなす扱いが9月30日で終わるものが中心です。

特掲診療料は、外来腫瘍化学療法診療料1と周術期栄養管理実施加算の2つ。前者は患者の急変時の緊急事態等に対応するための指針の整備、後者は急性期総合体制加算の届出を行っていることという要件について、みなしの期限が切れます。

届出様式まで別紙に書かれているのがありがたいところで、注記にはこうあります。

※医療機関の負担軽減等の観点から、施設基準毎の全届出様式の届出を求めるのではなく、必要最小限の様式の届出を求めるもの。

たとえば入院基本料系の多くは別添7と別添7の様式10、回復期リハビリテーション病棟入院料2は別添7と別添7の様式49、外来腫瘍化学療法診療料1は別添2と別添2の様式39、というように、出すべき様式が項目ごとに指定されています。全部出し直す必要はありません。

後半の「注意が必要なもの」は性格が違う

別紙の後半は、見出しが「(参考)令和8年10月1日以降も算定するに当たり注意が必要なもの等」となっています。基本診療料が13項目、在宅医療の訪問看護医療情報連携加算、そして訪問看護療養費の訪問看護医療情報連携加算が並びます。

こちらは届出が必要と書かれているわけではなく、経過措置が切れることで評価票や基準の取扱いが変わるものが挙げられています。急性期一般入院料1、看護必要度加算、急性期看護補助体制加算、看護職員夜間配置加算、地域包括ケア病棟入院料、精神科地域包括ケア病棟入院料などが入っています。届出書を出す話ではないぶん見落としやすいので、前半の一覧を片づけたあとに、こちらも自院に該当する行がないか目を通しておくのが安全です。

掲示の側も、届出が変われば動く

施設基準の届出内容は、そのまま掲示の内容につながります。院内に掲示している「当院が届け出ている施設基準」の一覧と、原則としてウェブサイトにも載せることになっている

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の内容が、10月からの届出とずれていないか。ここが個別指導や適時調査で指摘されやすいところです。

今回のリストには、届出のうえで名称そのものが変わるものも含まれています。たとえば総合入院体制加算1から3と急性期充実体制加算を届け出ていた医療機関は、10月1日以降は急性期総合体制加算1から5のいずれかを算定する形になります。掲示に旧名称が残っていれば、それだけで届出と掲示が食い違います。

参考リストに入っている

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は、掲示という意味ではいちばん直球の項目です。この加算の施設基準には、こう書かれています。

(5) (1)に規定する連携体制を構築していること及び実際に患者の情報を共有している実績のある連携機関の名称等について、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること。

(6) (5)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。

そして経過措置として、「6の(6)については、令和8年9月 30 日までの間に限り、当該基準を満たしているものとみなす。」とされています。つまり10月1日からは、連携機関の名称等をウェブサイトに載せていることが実際に求められます。院内に貼るだけでは足りません。

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で自己点検した内容とあわせて、届出・院内掲示・ウェブ掲示の三つを同じ時点の情報に揃えておくのが結局いちばん早い、というのが実感です。

いま確認しておきたいこと

10月14日まで、日数はそう多くありません。順番としては、まず別紙の前半11項目に自院の届出が含まれているかを確認する。含まれていれば、指定された様式を用意して、補正のやりとりを見込んだうえで早めに厚生局へ提出する。そのうえで、後半の参考リストに該当行がないかを見る。最後に、10月1日時点の届出内容で院内掲示とウェブ掲示を更新する。この4つです。

10月1日を過ぎてから気づいた場合でも、14日までに出せれば1日に遡れます。慌てて算定を止める必要はありませんが、14日を過ぎると遡りは効かなくなります。

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など10月1日施行の話題がほかにもある時期なので、届出の期限だけは先に片づけておくと落ち着いて進められます。

まとめ

令和8年9月10日の事務連絡で、9月30日に経過措置が切れる施設基準について、10月1日以降も算定するために必要な届出が一覧化されました。届出が必要なものは基本診療料9項目と特掲診療料2項目、参考として注意が必要なものが15項目挙げられています。

期限は10月14日。そこまでに届出書を出し、10月末日までに受理されれば、10月1日に遡って算定できます。7月末の経過措置のときにも同じ取扱いが示されており、経過措置の区切りごとに繰り返される手順だと考えてよさそうです。

届出が変われば掲示も変わります。厚生局に出す内容と、院内に貼っている内容と、ウェブサイトに載せている内容。この三つを別々に管理していると、改定や経過措置のたびに人の手で追いかけることになります。届出データを起点に掲示が自動で追従する形にしておけば、10月1日をまたぐ作業は届出そのものだけで済みます。

出典・参考

一次資料

  • 厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて」(令和8年9月10日事務連絡) https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/080911_001.pdf

  • 厚生労働省保険局医療課「「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」等における「第4 経過措置等」に掲げる施設基準の届出について」(令和8年7月14日事務連絡) https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/080727_003.pdf

  • 厚生労働省「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第8号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001732104.pdf

  • 厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(令和8年3月5日保医発0305第7号)※9月10日事務連絡が根拠通知として挙げているもの

  • 厚生労働省保険局医療課「令和6年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて」(令和6年9月13日事務連絡) https://www.ssk.or.jp/shinryohoshu/kankeitsuuchi/kankeitsuuchi_r06.files/shisetsu_r060913_1.pdf

二次資料

  • 関東信越厚生局「医療保険関係通知一覧(令和8年度)」(今回の事務連絡の掲載元) https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kantoshinetsu/gyomu/gyomu/hoken_kikan/tsuchi/r08.html
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診療報酬・医療事務領域を専門とするライター。医療機関での勤務歴15年。臨床業務と並行して院内システムの運用にも携わり、事務長補佐として診療報酬改定対応・病院経営・適時調査・個別指導の実務を経験。制度の「建前」と現場の「実務」のギャップを知る立場から、医療経営者・医事課担当者向けに解説記事を執筆しています。本ブログでは、掲示義務・施設基準・診療報酬改定について、現場目線の実務情報をお届けします。

目次

  1. 19月10日の事務連絡で示されたこと
  2. 210月14日までに出せば、10月1日に遡れる
  3. 3届出が必要なのは、別紙の前半に並ぶ項目
  4. 4後半の「注意が必要なもの」は性格が違う
  5. 5掲示の側も、届出が変われば動く
  6. 6いま確認しておきたいこと
  7. 7まとめ
  8. 8出典・参考

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